一つずつ消えていく…
仕事を終え…家に帰ると・・・なんだか…いつもと違っていた。
がら〜ん…としていた。
午後八時前・・暗い駐車場に…
車がない…
あっちゃんが乗っていた・・・車がない。
その車は、白いバン。
あっちゃんがコンビニへの通勤用として、また、荷物の配達用として使っていた車だ。
でも本当は、持ち主は義父で(義父名義の車)あっちゃんは、その義父のセカンドカー 使わせてもらっていた。
あっちゃんが他界してからは、義父が使っていたけれど、80を過ぎ、2台も車は必要ないということで、車検の日に合わせて手放したらしい。
私の家(もう…本当は私の家ではない)は、一階が駐車場になっている。
あっちゃんが他界してからも・・昨日まで、いつもの所に停まっていた。
あっちゃん専用の車。
バンは車体が少し高く、運転席の目線が立った時の私の目線と合う。だから…帰宅した時は、暗い中…暗い運転席をいつも見た。
もしかしたら…座っているかもしれない・・・と。(本当に見えたら、ドキッってするだろうなぁ。ニコって笑ってくるたら…嬉しいのだけれど。)
その…
車が無くなった。
また一つなくなった。
あっちゃんのものが、一つずつ減っていく。
一つずつ消えていく…
そうして…だんだん諦めがついていくのだろうか…
