なっちゃん!笑顔を見せて…
息が出来なかった…。
私は、ただ真っ暗な道を、カーナビを頼りに国立医療センターへと車を走らせた。
あっちゃん…ごめんね。
お盆に帰らなかったから、意地悪したんだね。でも…意地悪するんなら私に直接して・・・
私は、今、今死んでも全然かまわない。だから、なっちゃんを見守って。 なっちゃんを元気にして…。
お母さん…
お父さん…
なっちゃんを…
娘を・・・助けて…。
車の中でひたすら祈った。
今日は、仕事が休みだったので、朝から洗濯三昧。シーツも洗おうと洗濯機を回した時、電話が鳴った。
「なっちゃんが昨日からずっと下痢で、いま大泣き…。お母さん来てくれる?」
行かないわけないじゃない。
直ぐにかかりつけの小児科へ。
①風邪からくる下痢?
②薬によるもの?(整腸剤が入ってなかった)で良い菌を殺してしまったのかも。 と、言われた。
新しい薬を調合してもらい、帰宅。昼寝もしっかりして、晩御飯も食べさせた。随分元気になったので、私は自分のアパートへ帰ることにした。
そして、お風呂から上がろうとした時だった。
電話
着信6回…
「救急車呼んだから」とメール
直ぐに電話する。
「どこ?」
「国立医療センターに向かってる」
濡れた髪もそのまま…
財布と携帯と車の鍵だけ持って…車に飛び乗りカーナビを合わせた。
南無阿弥陀仏…
南無阿弥陀仏…
私が代わりに逝くから…
助けて…
あっちゃん‼︎
何度も何度も呟いた。
処置室の前の椅子に座っている娘と、その胸にしっかりと抱かれているなっちゃんを見て…安心した。
涙が…今・・・止まらない…
