美しいものを「美しい」と感じる心
クリスマスツリーに、
イルミネーション…
私が生きている世界は今、1年のうちで最も幸せ色に包まれようとしている。
しかし、この時期…が、私は…一年のうちで1番嫌いだ。
思い出したくもない… ことが・・・
見たくもない地獄絵図が・・・
できれば記憶から失くしてしまいたい…あの時の・・・あの吐きたくなるような感情が甦ってきてしまう…。
あっちゃんが亡くなってから、
特に…この時期が来ると、
自然と目を閉じ…
耳を塞ぐようになった。
心が、輝かしくて賑やかなこの時期の街の装いを拒否しているようだ。
幸せなんて…
幸せ色の時間なんて…
あの日以降・・・なくなってしまった。
だから、みんなが笑顔で見ている華やかな温かい光のイルミネーションは…、
私にしてみれば、
綺麗だけど…哀しくて冷たい光にしか見えない。
また…一年が終わる。
この世で…あっちゃんを亡くして…なんとか4年間生きて来た。
もう…4年も…。
居場所や仕事を変えて、可愛い孫にも出会い…自分の周辺は大きく変化したのに…
私の心は4年前のまま…。
1年、1年…ゆっくり上り始めたはずの階段だけど…私は「私の心」を絶望の底に置いたまま進んでしまったようだ。
ただ何となく…
生きてきたように思う。夢も希望も…生活や仕事に対する向上心も持たずに。
けして自ら望んでそうしているのではない。悲しいかな!力が湧いてこないのだから仕方ない…。
いつになったら…
あの美しいイルミネーションの中で、上を見上げて微笑む事ができるのだろうか…と思う。
そんな日が来ることを…
やっぱり望んでいる私は…ここにいるのに…。
