あっちゃんはきっとここに居る。
「ゴースト」(洋画)という映画で、突然死んでしまったサム(主人公男性)は、
愛する人へ伝えることができない
愛の大きさを・・・
真実を・・・
現実を・・
必死に伝えようとした。
見えない自分の存在を分からせるために、物を動かしてみたり、人(霊媒師)の力を借りてみたり・・サムは、死んでしまってからも、愛する人の傍にいて、愛する人を守り、自分の愛を伝えた。
あっちゃんは、私に沢山伝えたいことがあるだろうと思う。
真実を伝えたかっただろうと思う。
自分の体のこと
コンビニのこと
借金のこと
これからのこと・・
でも、何にも言わずに・・・
辛い、悲しいことは、全く口にも出さずに・・
一人、自分の胸の中だけにしまって・・・逝ってしまった。
ならば、今、
どうにかして伝えてよ!
姿はなくても、
あっちゃんの存在を感じさせてよ!
もう!一人は嫌なんだから・・!
時々・・
本当に時々・・
あっちゃんを感じることがある。
夜、眠りにつく頃、あっちゃんの足音がすることが・・・。
ドアを閉めるような音も。
コップに水を注ぐ音が・・。
戸締りは完璧なはずなのに、風に乗って香水の匂いが香ってくることも・・・。
聞こえそうで聞こえない。
あっちゃんの声のような吐息も。
今、必死に、サムみたいに、
私に伝える術を修行しているのかもしれない。
私の寝室のドアは、
いつも開けっ放し。
家の中のあっちゃんの音を
聞くために・・・・


