ポカポカ陽気で春を思わせるようだった。

　カーエアコンもOFFにして車を職場に向かって走らせた。

　車に差し込む陽かりが暖かい！

　確実に春に近づいているのか…⁈

　ただの中休みで、気まぐれな思わせぶりか…そんなことは分からないが…

　なんだか…とても気持ちよかった。

　まだまだコロナ禍にあって…

　上着を脱いで…

　マスクを外して…

　なんて訳にはいかないけれど…

　春の気配は、私の心にも陽が差したようだった。

　しかし、

　そんな日にあっても…

　陽が差し込んでいても…

　

　いくら咳払いしてみても・・・

　

　喉に…

　心の奥につっかえたものは、一向に取れることはない…。

　それが死別だ！

　そして、

　こんな日は、ゆりちゃん連れてのなっちゃんの幼稚園の送迎は、外で待たされても、いつもより寒くなくてよかったと…

　娘のことを思い安堵する…。

　これが母親だ！