絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

遺された物言わぬ携帯5

 会いたくて…

 会いたくて仕方なくて・・・


 主人が最期に使っていた携帯を充電してみました。

 主人の最期の携帯はアイホン5でした。


 主人が亡くなってからは、私がその携帯を使うことにしました。

 私はまだその頃、ガラケーを使っていました。

 アイホンを使うことに戸惑いがありましたが、主人の形見であるし、意識がなくなる直前まで手にしていたその携帯を・・・

「生かしておきたい」と思いました。

 

 電話番号は私の番号に変えました。


 そして、主人の指紋や息が沢山付いていそうなその携帯を使い始めました。


 しかし…人の命と同じ様に・・ 

 6年の間に2回新しい機種に買い替えました。

 

 

 主人に会いたくなると…

 いつもはテレビの下の箱に入れてある携帯ですが、取り出して充電します。

 

 主人が亡くなって…

 しばらくして・・

 きっと遺しているラブレターがあるだろうと…

 メモ書きでもあるだろうと…

 あらゆる所を、レシートの紙の裏まで見つけ確かめたものですが…

 何台もある携帯も調べましたが…

 

 な〜んも…見つかりませんでした。


 この携帯には…

 私を表した…

 彼の目線から見たら私像が…ありました。 

ジュゴンって私のことです。(笑)

 私は…大きく・・・て、

 食べることが大好きでしたから…

 いつもいつも食べてばかりいましたから…


 銀行の店長…の様です。

 久しぶりに充電して…みました。



 メモには…

 「世界1 可愛い動物!」ってくらい…書いていて欲しかったです。

 

 

 その携帯は・・・

 ずっと「圏外」を表示しています。


 声が聞きたい…です。

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