絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

上手な別れ方…

雨が…

上手に・・・私を泣かせてくれる。


歌が…

上手に・・・私を和ませてくれる。


人が…

上手に・・・私を楽しませてくれる。


 主人を亡くした私は全てのものをなくしたように思った。

 でも、本当は無くしたものなど…何一つなかったのかもしれない。


 19歳で知り合って…

 友達から始まった恋…だった。

 主人は、自分が生きた人生そのものを私にくれた。

 病に倒れることになるのだが、私に泣き言一つ言わず、辛い顔一つ見せず、私と娘の前では常に元気で楽しい人だった。

 

 主人は、

 上手に・・・私と生きてくれた。


 繋いで歩いた温かい手が…

 あの屈託の無い笑顔が…

 「おい!」って声が…


 全て私のもの…で…。


 思い出したい時・・・

 笑顔が見え、声が聞こえる。

 私だけに与えられた特権だ!


 ただ…

 ただ…



 温かさを感じることはできない。


 だけど…

 最後の最期まで・・・

 きっと…

 私を想い…


 あの「黄色い涙」を流して逝ったのだと思う。


 主人はきっと、 

 上手に・・・私とお別れしてくれたのだろう。

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