絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

強い肝臓と弱い肝臓

 婚礼家具を運んだ日…


 以前は、お嫁さん側が嫁入り道具として、布団、洋・和ダンス、鏡台、食器棚に本棚、靴箱からベットまで用意した。家電もいくつかあったと思う。


 挙式前の吉日に、

 家具屋さんからそれら全てを寿トラックに乗せて二人の新居に運んだ。

 私達の新婚生活は、主人が高校生の時に新築したと言う彼の実家だ。

 もちろん同居ではない。

 義父母は、車で5分もかからないところに主人の祖母と3人で暮らすもう一つの家があった。


 新しい家の方へ婚礼家具一式を運んだ。

 

 今でも覚えている。


 亡き母が、新品の和ダンスの中に、数枚の着物や帯を丁寧に入れている姿を…

 その後ろ姿を…

 はっきり覚えている。

 着物を丁寧にタンスにしまいながら泣いている様に…

          ・・・見えた。



その日の夜なのか…

次の日の夜なのか…

今となっては記憶がないが・・・


婚礼家具を入れ終わった後、

車で高速を飛ばして5時間かけて家に帰った。主人も一緒に…!


私は運転。

父と主人は後部座席…に座った。

いつしかお酒を飲み始め…

暗い車内で、

二人の楽しそうな会話を聞きながら運転した。

そのうち、

お酒の匂いが充満する車の中…


一升瓶が空いたようだ!

ビールの缶も転がっているようだった。

二人で…

後部座席でベロベロになっていた。


父はお酒に強かった。

主人も強かった…と思う。

何を根拠にそう思ったかは分からないが、「強い」と思っていた。


「強い」ってことは…


「お酒に強い」=「肝臓が強い」


 でも違っていた。

 そもそも「強い肝臓」「弱い肝臓」って…あるのだろうか?


 父は毎日お酒を飲んでいた。

 義父もそうだ。

 主人もそうだ。


 お葬式の時に、

「血をいくら吐いても元気な人はいるのに…」と言っている人もいた!


 主人は、私の実家が大好きで…

 

 実家に来ると、一日中お酒を飲んでいた!

 嬉しそうに…ニヤけながら冷蔵庫を開けて…


 多分…主人のお酒の「飲み方」がいけなかったのだと思う。

 

 教えてやって欲しかったなぁ。厳しく!

 お父さん!!

 お義父さん!!


 毎晩のように一緒に晩酌していたじゃない!


 ズルズル…ズルズル飲んでいたら「死んでしまう」ぞ…って!


 生きているうちに…

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