絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

永遠の恋人!

 「あーぁ…⁉︎ 店長?

    義理の兄なんですよぅ。」


 直ぐにバレる嘘をよくもスラッと吐いたものだ…。

 

 私は、仕事帰りにほぼ毎日主人が経営するコンビニに寄った。

 仕事の裏方(発注や検品、掃除等)を手伝う事がよくあったし、店に行けば必ず顔を合わせる事ができ、すれ違い夫婦でもここでならしっかり話ができた。


 重い腰をあげ自宅へ戻ろうと店を出る時、知り合いに呼び止められる。

 

「義香さん、店長さんと苗字同じだけど…どんな関係?」って聞かれることも少なくなかった。

 

 珍しい苗字だし…。


 若い頃からの知り合いは、

 そのコンビニの店長は、私の主人であることを知っていた。


 「兄」じゃなく!

 「義兄…」なんて…

 

 よく言えたもんだ!

 主人に話したら笑って聞いていたけれど、内心どうだったか?

 もし逆だったら…

 離婚問題に発展しそうなくらい大喧嘩しただろう…。



 大好きだった主人が、

 亡くなる5年前頃から、徐々に変わっていった…

「肝臓は沈黙の臓器」とは言え…

 主人の体は訴えていた!

 主人もきっと声に出していたはず!


 容姿が…

 顔色が…

 動きが…

 笑い顔が…


 変わっていった。


 そんな…

 そんな主人を労わるどころか・・


 「義兄です!」なんて…


 心が離れていた時期があったにせよ…罪深いことをしてしまった。

 私にとって、誰よりもカッコいい人であり続けて欲しかった。


 ずっと恋していたかったんだ…。

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