私を醜くする感情
「哀しみ」は消えることはない!
徐々に…
微かに…少しずつ・・・
薄れてはいるようには感じるけれど…
それは…
哀しみの「底」を知ったから言えることで…。
キューと息ができなくなる時が今でもある。
あの時の…
永遠の別れを…
嫌でも受け止めようとした時の…
あの時の…
気持ちが甦る…。
何年経っても、
目に焼き付いて離れない主人の顔。
大きな目で、
黄疸で黄色くなった瞳を見開き、瞳に映るその顔を忘れまいと、瞬きもせずじっと見据えていたあの鋭いほどの目…。
息を引き取ってからも、
なかなか目を閉じることができないほどだった。
私は死ぬまで…
あの時感じ取った主人の無念さと、愛する人を亡くしたという事実…
絶望の底に落ちていく「哀しみ」を忘れることがないのだろう。
そんな「哀しみ」を…
1年経ち…2年経ち…
少しずつ少しずつ耐えられる様になってきた。
3年経ち…4年経ち…
ちょっとだけコントロールすることができるようになった。
5年経ち…6年経ち…
上手に隠すことができる様になった。
だけど、
その一方で…
強まっていく感情がある。
「悔しさ」だ・・・!
悔しくて…
悔しくて…
一緒に歩けなくて悔しい。
私に…
夫がいない!のが悔しくてしかたない。
娘に父がいないのが!
孫におじいちゃんがいないのが!
悔しくて…
悔しくて…
しかたない…!
