絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

哀しい時間!?

 街が暗闇に包まれだす…


 店やホテルの看板に灯りがともり、街灯は綺麗に並び柔らかな光を放つ。
 暗い街が灯りによって徐々に彩られていく。


 私にとっては、1日の中で一番「寂しさ」を感じる時間帯だ。


 沈みゆく心があって・・・
 目の前では暖かな光が灯りだす。 
 対照的なその様に…
 明るさを増すその光に・・・
 私の「哀しみ」が照らし出されるようで…


 余計に沈んでしまう…。


 列をなす沢山の車…
 多分…
 これらの車はそれぞれの目的地へ…家へ・・・


 歩道には、自転車レースでも始まったかのように…
 必死でペダルを回す学生の集団が…。


 そうこうしているうちに、
 薄い墨を流したような空に浮かんでいた雲が姿を隠し、陽も落ちる。


 気がつけば…


 煌々と電気を放つ巨大な建物や店が、我が物顔で立っているのが目に入る。


 街も…眠りにつくための準備をしている。


 あの日から…
 私は、心地よい深い眠りについたことが…多分一度もない。
 信号待ちでシートにもたれかかり…
 瞳を閉じると…
 このまま眠ってしまいたいような‥‥そんな気持ちになる。


 そうそう!
 主人が生きている頃は…
 この陽が沈みゆく時間帯が好きだった
 明るく灯を灯した家で…
 待つ人がいた。
 待ってくれる人がいた。
 私の居場所があった。
 主人がいて…幸せだったから・・・


 でも… 
 今だって…
 そんなに不幸じゃない!
 待つ人も…
 待ってくれる人もいないけれど…



 陽が沈みゆく時…
    
 私の「哀しみ」が照らし出されるのではなく…


   私の幸せだった日々が甦る・・・
 


(トン子さんありがとうございます)

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