悪魔にも天使にもなる心の「ものさし」
悲しすぎるから…
どうにかして気持ちを前向きにしたいと…思った。
そうする為には、時として「悪魔」にも「非常識な人間」にも・・・なる必要があった。
人は…
自分の「ものさし」で「自分と他人」を比較することがある。
「死別」を生きる中にあっては、かなりの頻度で…その「ものさし」を使った。
その都合のいい「ものさし」をそっと誰にも分らないように心に当て…
「それでいいんだ…」と・・・
人に分からないように…慰めた。
主人の死は
娘の花嫁姿を見て、
一緒に腕を組んでバージンロードを歩いて…から、
たった…
2ヶ月後のことだった。
私は、
花嫁姿を見られたことを「良かった」と思うことで気持ちを慰めた。
主人の死は…
12月29日吐血後緊急入院後のことだった。
緊急入院からの闘病生活…そして永遠の別れを迎えることになるが…
私は、
倒れている主人を発見し、一人で「死」を確認するよりはましだった…と強く思うことで諦めようと自分に言い聞かせた。
主人の死後、借金発覚!
私は…
自分の人生を恨んだ。
だけど…
主人の「死後」でよかった…と全てを諦め、全てを受け入れ、全てを手放した。
主人名義のものは全て奪われたが、相続放棄の手続きをした。
今でもそれが正解だったかどうか分からないが、現実に今…借金に追われることも苦しむこともない。
主人の死後でよかったんだ…って・・
思うしか…
思い込むしか…
そう…思い込んだ。
主人は、若くして命を亡くした。
だけど…
きっと、元気な姿で最期まで生きたかったはずだ!!
一生治らない病気を抱え、入退院を繰り返し、体の不調に耐え、大好きなお酒を飲むこともできないなんて・・うんざりだ…と思ったに違いない。
主人は…
最後まで頼もしくて優しくて、強いままでいたかったのだ。
最期まで 好きなことをして自分らしく生きたかったのだ‥って。
だから、主人にとっては丁度いい長さだったのだ!
・・・って…思うことにした。
まだ…まだ…
ましなんだ・・・って…。
主人は、主人の「ものさし」で生きていたんだって…。
