ペンキで消してしまいたい
今日は、研修の為久しぶりに新幹線に乗った。
「◯◯◯◯経営者募集」ビルの屋上に置かれたコンビニ経営者を募集する大きな看板・・・を目にした。あっちゃんの命を削りとったコンビニの看板だった。
時計を見ると、7時28分。モーニングコーヒー片手に、見慣れた町並みではあったが、その移りゆく様をのんびり眺めていたのに・・・清々しい朝の気分は一転した。
14年前の経営者説明会の時、確かにこの耳で聞いた。当時、50代だろうか。白髪で銀縁眼鏡をかけた男性。おそらく肩書のある人だろう。
「気がつけば、2千万円の貯金ができていますから・・・。」と柔かに言った。
見抜けなかった。
その本当の意味が・・・
現実は・・
気づけば多額の借金ができていた。
そして・・・
命までとられた・・・
そのコンビニの看板があった。
忌々しく感じた。
目を閉じた。
朝から、堪え切れない怒りに震えた。
その一方で、あっちゃんが・・・
「コンビニ経営をする」と、強い意志を持って、誇らしげにそして、嬉しそうに私に言った・・健康的な素敵な笑顔を思い出した。
涙ながらに「人生半分」を歌う姿を思い出した。
まさか、
その笑顔がだんだんなくなっていくなんて思いもしなかった。
幸せになれると信じたのに・・
あの看板・・・
剥がせるものなら
剥がしたい・・・
