絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

「楽しい」ことなんてそんなにありゃしない!

楽しいことなんて…

 楽しいことなんて、なぁ〜んにもありゃしない・・・それが人生ですか⁉︎


 人生に「楽しい」ことは…

 そんなに…ないのかもしれません。

 

 だけど・・・


 あの時は「楽しい」という感情とは少し違ってはいましたが、私は心の底から喜びを噛み締めていました。


 「死が近づいている」なんて思いもしないで…。


ベットに横たわり一週間絶食をしている時でした。

 私が主人の体の状態を知ることができるのは、彼の体とつながっている尿の量を測定する「おしっこ袋」だけでした。それには、一日分の目安量が決まっているのか、上の方に太く濃くオレンジの線が引かれていました。

 その袋に「おしっこ」が溜まっていくのです。オレンジの線に近づいていくのを見ると、嬉しくて嬉しくて飛び跳ねんばかりの喜びを感じたものでした。


 眠りから覚め、目を開いた時には、もう嬉しくて嬉しくて涙が止まりませんでした。歩くことはできないし、一緒に何処かへ行くこともできませんでした。だって5、6個の点滴が常にぶら下がっているのですから。

 

 そんな中でたわいもない話を主人としていることがどんなに楽しくて嬉しかったか…。

 何日か前に「24時間の余命宣告」をされた事実なんて・・・


 忘れてしまっていました。


 だんだんと死が近づいていたのに…


 私は、究極の不幸の中にいながら、なんだ変哲もない些細なことに喜んでいました。


 少しずつ少しずつでいいから回復することだけを願って。


 おしっこの量に…喜び・・・

 何もできないけれどベットに横たわり話す姿に喜んでいました。


 「楽しい」ことなんて全く無いけれど…


 小さな小さなことが…

 当たり前のことが、嬉しくて…私は立っていられたのです。


 楽しいことなんて…そうありません。


 自分が行動しなきゃ!

 何かと交わっていなきゃ!


 愛している人が元気でいなきゃ!

 楽しいことなんて見つかりません。


 人と関わっていなきゃ!!

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