決断の時! ヤドカリ生活。
結婚して・・・
主人と暮らした家…は、
主人が大学生の時に新築した家だった。以前は葡萄畑であった土地に建てたものらしい。
その家は、しばらく義香家では「別荘」のような扱いでしか使用していなかったと聞いた。
そしてそれが、私達二人だけの新婚生活の拠点となったのだ。
二人には広すぎで…
だけど二人だから楽しかった。
数年が過ぎた頃から、その家に両親が住みたい…という話が持ち上がるようになった。
それを機に私達は家を建てることにした。娘が生まれて4、5歳になった頃だった。
新しい家で、家族三人の生活が始まった。
最高に幸せだった時だ!
友達を呼んだ。
姉妹を呼んだ。
ピアノの音が響いた…
広いリビングが好きだった。
だけど…
娘が大学進学で一人暮らしを始めるようなり・・
二人だけ…の生活が・・・
またその「幸せな時間」を過ごした家で・・・始まることとなった。
それは、最低でも30年は続くと思っていた。
しかし…
10年も続かなかった…。
主人が亡くなって…
私は、
その「一番幸せな家」で独りぼっちになってしまった。
2年近く独りで…その家で暮らした。
いつからか、
私は…その「一番幸せな家」から離れることを考え始め、とうとうその「家」から出ることを決めた。
娘家族がいる場所へ…
今のアパートだ!
もう、6年が過ぎる。
娘家族は3年前から大阪にいる。
言ってみれは、もうここにいる意味はない。
だけど、
この土地を、
今の仕事を離れられずに…
今…ここで暮らしいる。
寂しかった…
哀しかった…
苦しかった…私の心を少しずつ癒してくれたこの空間が心に優しい。
そして、
また…
「すみか」の選択を迫られている。
最期の住処ではないが…
いつまで続く…ヤドカリ生活…
