愛しているから…怖かった。
きっと、
きっと…あっちゃんは、
愛していたから…「本当の事を言う」ことが怖かったんだ。
体の浮腫(腹水)に苦しみ…
黄疸に悩み…
体の怠さに耐え…
肝性脳症の症状が出ていようとも…
「しんどい…」
「辛い…」
「仕事にいけない…」なんて・・
泣き言ひとつ言わないで…
一人で闘っていたのだろう。
私が、言わせなかったのかもしれない。
私が、聞こうとしなかった…
目を背けていた私に腹が立つ。
それが悔しくて哀しくて仕方ない。
だけど思う。
例え過去に戻っても
あっちゃんはきっと…
いつでも…どんな時でも、
「大丈夫!」「大丈夫!」と言って、元気な振りをして見せるだろう。
どんなにしんどくても…
笑ってみせるだろう。
そして私もまた、
半信半疑…だけど、
なんの根拠もないあっちゃんの
「 大丈夫!」…に、
その一言に…安心しただろう。
最期の最期まで…私には弱いところを見せなかった。
愛していたから…怖かったんだ。
本当のことを話すのも…
本当のことを聞くのも…
