赤ちゃんができた…
二人でいると・・・
喜びは2倍…悲しみは2分の1…になると聞いたことがある。
一人だと・・・
喜びが2分の1…悲しみが2倍…になるのだろうか。
あの日から、「嬉しい」とか「楽しい」とかいう感情が、極端に減ってしまっていた。
あっちゃんが、私の笑顔を半分…持って逝ってしまったかのようだ。
そんなある日…
娘から、
「赤ちゃんができた…。」と、知らせを受けた。
去年の梅雨…時期だった。
「哀しんでは泣き」「泣いては哀しむ」そんな毎日を過ごしていたので、その日…私は娘からプレゼントを貰ったと思った。
あっちゃんからのプレゼントだったのかもしれない…。
嬉しかった。
有り難かった。
だけど…哀しくなってきた。
あっちゃんは、初孫を見ることも抱くことも出来なかった。
愛しい娘が母となる姿を見ることもなく逝ってしまった。
まず…それが哀しかった。
次に、「したかったであろう」孫との魚釣りができなかったことが哀しかった。
そして、分娩室の前で、私と二人手を取り合って、出産の瞬間を迎えることが…、「産声」を聞き、二人で抱き合って喜ぶことが出来ないことが哀しかった。
最後に、生まれてくる子にとって
「写真だけのおじいちゃん」にしかなれなかったことが、何より哀しくて泣いた。
いつのまにか…
喜びが哀しさに変わっていた。
喜びは本当に2分の1になっていた。
今日・・24日
娘は出産のために入院した。
あっちゃんの分も…
2倍も3倍も喜んでやろう。
