「24時間の命です。」
「24時間」の命です。」・・なんて…
「今日で終わり」と告げられた…本当にあった嘘のような話…。
あの時の光景がいつまでも…いつまでも頭の片隅から離れない。時々夢にまで出てくる。その度に息ができないくらい苦しくなる。
「 今日・・死にます。」なんて…そんな事・・・いくら医者でも言ってはいけないでしょ!
人の命の長さをキッパリ言い切って…しかも「24時間」なんて…ありえないでしょ!
その年(2014〜2015にかけて)の冬は寒かった。
病室から見える公園のブランコに…雪が積もっているのを見た。
誰も座ることのないそれを…私は病室の窓から…眺めていた。
「24時間の命」と余命宣告され…
ブランコでさえも本当に見えている物なのか・・架空の物なのか…判断もできないような心境だった。余命宣告から3日が過ぎ、新年を迎えたものの…毎日見えない重たい恐怖と闘っていた。生き地獄とは、こういうことをいうのだろう…と思った。
案の定…私の心は病んでいった。
私は・・・涙を隠しながら、不本意ながらもあっちゃんの息の引き取り方を考えてもいた。
突然苦しみ出すのか?
吐血するのか?
突然意識がなくなり倒れるのか?
不思議な感覚だった。
多分…正常ではなかった…
先生はきっと…
あっちゃんの命が…とてつもなく短いことは知っていたのだろう。
でも私は、
心の準備はもちろん…
・・・何もできなかった。
やり残したことばかりで…
伝えなければならないことも…伝えきれずに…
最期に聞きたかった言葉も聞けずに…
「あっちゃん幸せだった? 」
…逝ってしまった。
