ゴールデンウィーク
昼間から…子ども達の声が飛び交っていた。
ゴールデンウィーク真っ只中。
新緑が増す…この季節…美しくもあり活気あるこの時期を満喫しようと行楽へと…出向く家族も多いものだ。かつての私がそうであったように…。
特に・・・今日のように青空が美しい日は、家の中でじっとなんかしていられない。そんな私だった…
だけど…
遺影の前に座り
「おはよう。」・・・と。
応える声は…いつも聞こえない。
いつの日か、
いつでも私のそばにいてくれている…とか、
空の上から、ずっと私の事を見つめてくれている…と…信じていた気持ちも薄れていった…
失くしたものは…決して還って来ることはない・・・。
私の殆んどが失くなってしまった。
…外に出たいとも…
両手を広げて見上げてみたいとも…
葉桜になったであろう桜の木を眺めてもみたいとも…
風を感じてみたいとも…
今…全く思わない。
時が経ち、自然がどう移り変わろうとも…
みんなが待ちに待っているゴールデンウィークやクリスマス…お正月が来ようとも…
季節の移り変わりは、1日1日…と、あっちゃんの元へと近づいていく…そんな時間の経過でしかない。
微笑みのない喜び…
感動のない安らぎ…
そんな感じ・・・
早くゴールデンウィーク…
終わらないかなあー。
