全てはコンビニから始まった
会いたくて…会いたくてたまらない人がいる私は幸せ者だ。
でも、会いたい人に決して会うことができない私は不幸だ。
不幸な人も幸せな人もいない。
幸も不幸も本人が決めることだと思っている。
ずっと前に…聞いたことがある。
「一生分の人生を均すと、皆んな同じ…0になる。」と、いうことを。
横軸が0の直線
そこから上半分が幸せの領域。下側を不幸としよう。そこに私の人生を当てはめれば、山あり谷ありの曲線を描くことになる。
全ては、コンビニ経営から始まった。
その年(平成14年)母が他界した。くも膜下出血だった。
母の初盆を待たずして、コンビニオープン…。そこから悲劇が始まったのだ。
それから7年後…父の死。そして、
平成27年…あっちゃんの死…
あの時…「経営者募集」と大きく書かれた貼り紙を見なければ、この…今のどん底の生活を避けることができたのではあるまいか。
そう…言えば、生前母は言った。
それは、平成14年のゴールデンウィーク。毎年のように、あっちゃんと娘と三人で里帰りした時だった。
8月上旬のオープンを控え、新たな人生の幕開けを喜び、誇らしげに、あっちゃんは、母に意気込みを語っていた。
しかし…母は、あっちゃんが席を外した矢先私に言った。
「大丈夫かね〜。私は…賛成しかねるねぇ。雇われてお給料を頂く仕事の方がいいと思うけど…ね。」と、 あっちゃんの気持ちを損ねないように私にだけ…そっと・・・
心配そうな顔で…言った。
母は、コンビニのオープンを見ることなく他界した。
0よりずっと下を這いずっていてもかまわない。
会いたい人に会えるなら…
