笑うことも嫌になってしまった…
どうして…心が笑わなくなったんだろう。
私にとって一年の始まりは、正月ではなかった。毎年4月が仕事を含め全てのスタートだった。
だから、春になると、新しい出会いだったり仕事であったり…その始まりにドキドキしていた。心地の良い緊張感だった。これぞ…正に「生きている」って感じた。
夏が来れば、長期休暇を利用して旅行を計画し、実行した。夏という季節は、歳とともに嫌いにはなっていったが、あっちゃんと…姉妹と…旅した。
秋になれば、爽やかな季節に心がほぐれ、待つ人のいる秋の夜長を1人楽しんだりもした。
冬が来れば、年末年始の過ごし方を話し合った。その度に胸は高鳴り、指折り数えて過ごしたものだ。あっちゃんは、年末のほとんどを大阪で過ごすことを望んだ。
そのうち…春も夏も大阪に行くことが多くなった。あっちゃんが行きたがった。娘と会いたかったのだ。
行く度に、服を新調した。
とにかく…楽しかった。
心が…いつも笑ってた。
年中無休の24時間勤務をやり繰りし、その時ばかりはあっちゃんもいつも以上にはしゃいでいた。
ホテルを拠点に3人で、美味しい物を食べたり、買い物したり…遊びに行ったり・・・
食べて…飲んで…遊んで・・
あの時間…
つい…この夏まで…一緒にいたのに・・・
あっちゃんが他界してから…何をしても、楽しくなくなった。
何もする気にならないし、しようとも思わない。何処にも行きたいとも、行こうとも思わない。
人は、余裕がないと
心 から笑えない。
人は、ゆとりがないと
人に優しくできない。
人は、安心してないと
心から楽しめない。
心が…笑えなくなった。
もう…どうでもいい・・と思える。 何もかもが…
