地球が滅亡するぞ!
一人でも…
なんとか生きてゆけるようだ。
もしかすると…
夜眠る時、あっちゃんの息を引き取る直前の…あの閉じようとしなかった黄色い目が、いつまでも私を見つめているようで・・・(優しく見つめてくれている…と言うよりは、強い意志で…まるで睨んでいるかのようにも見えたから…)
一人真っ暗な家で眠るのは、怖いかもしれないと思った。
睨まれるように見つめられたら哀しいし、恐怖を感じるかもしれないと思った。
だけど…そんなこと
あるはずがなかった。
食事だって…
今日はお義母さんが、
「すき焼き作ったから…」と、持って来てくれた。
すき焼き…。
あっちゃんが、病室にいる時、一番食べたがっていたものだ。
頂いたすき焼きを、ペロリと平らげる。食べた後に、
「先にお供えすればよかった。」と、空になった入れ物を見て気づく始末。
情けないやら…薄情やら…
こんなにも食欲旺盛…。
持病以外の病気にもなりゃしない。
あっちゃんが…いなくても・・・
一人でも・・・
生きることはできるようだ。
ただ…夢や希望はない。
だから…
「地球が滅亡するぞ…。」ってことになっても、
「いつでも…どうぞ…」
と…答える。
