甲状腺機能亢進症
私は、甲状腺機能亢進症という持病を持っている。
33歳の時だったと思う。
職場で、ひたすら汗を拭っている私を見て、
「手の指を広げてみて…」と、医療スタッフが言った。すると、私の広げた両手の上に、ティシュを一枚ずつ置いてみせた。
「ほら、震えているやろ。」
「病院へ直ぐに行ったほうがいいよ。」と。
その時、甲状腺機能亢進症と診断され、以来ずっと薬を服用しなければならなくなった。手術の話も出たが、例え手術をしても薬の服用は、一生続くと聞かされたので、手術は止めた。
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺から甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が高まる病気だ。しばしば甲状腺機能亢進症とバセドウ病は同じ意味に使われるが厳密には違うらしい。
いずれにせよ、甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が亢進するので、食欲が出てよく食べるのに体重が減るという。私は代謝以上によく食べるせいか体重は減らない。
とにかく一番困っているのが、暑がりになり、全身に汗をかくようになることだ。特に顔汗はすごい。
また、精神的にいつも興奮状態で活発。イライラして怒りっぽくもなるという。身体的には、疲れやすく、動機を一日中感じる。手の震えもひどくなると、足や全身が震えることもあるらしい。
幸いに、発見が早かった事と、薬がよく効いている事で、私には、汗をよくかくといった症状ぐらいで、特別気にはならなかった。
今までは・・・。
そう…今までは・・・
だけど…、あっちゃんの死後1年を過ぎた頃から、高血圧・動機・息切れ息苦しさに加えて不眠症で、心身共に、いつも疲れている感が強い。
それは、「死別」からくる精神的ストレスなのか、バセドウ病だからなのか、私には判断が出来ない。
でも…本当に心身ともボロボロ…
できれば、
仕事もしたくない。
家の事もしたくない。
人に会いたくない。
外に出たくない。
だけど…、仕事をしなければ
生きてはいけない。
仕方ないから頑張るしかない。
