義父母 ✖️ 私
私は、両親を亡くし、夫を亡くし…この世で頼れるのは義父母だけ…になってしまった・・・っと、あっちゃんを亡くした当初はそう思っていた。
何でも相談しよう。力になり…なってももらえるだろうと…思っていた。
しかし…違っていた。
目と鼻の先、スープも5mで運べる距離に義父母がいるけれど…。
あっちゃんがいなくなってから、益々…足が遠のいている。
ひょうきんで働き者の義父と、料理上手で優しい義母…叱られたことも、文句の一つも言われたことがない。なんの問題もない素晴らしい両親だと思っている。
だけど…近寄り難いのはなぜだろう。
結婚当初は夕ご飯は、義父母の家だった。何かにつけ…一緒に食事をした。
あっ!コンビニだ。そうか・・。
あれを始めてからだ。
時間がまちまちになってしまったのをきっかけに、盆、正月、誕生日だけとなり…そのうち、コンビニは、盆も正月もないので、ほとんど一緒に食事することもなくなった。
あまりにも近くに居過ぎたのが返って、心の距離を遠くにしたように思う。
会いに行かなくても、元気にしているのが分かる。
たまに、声が聞こえるし、訪問客は我が家より数倍多い。
飼っているリリー(ミニチュアダックス)の声も聞こえる。
「おとうさーん」って頼れないし、
「おかあさーん」って癒されない。
必要な時に必要な事だけしか話しに行かなくなった。
でも・・・あの時、
あっちゃんがいなくなった時、義父母にすごく近づけるような気がした。同じ哀しみを抱え互いに助け合い、支え合って行くべきだとも思っていた。
だけどそうはならなかった。
心は繋がらなかった。そして…
益々離れてしまったように感じる。
きっと私がそうしてしまったのだろう。
私は、あっちゃんさえ…
あっちゃんがいてくれれば…
それだけでよかったのかも。
