三回忌法要
あっちゃんの三回忌法要だった。
三回忌法要だって…。
三十三回忌まで…⁉︎
平均寿命まで生きるとしたら私は、ずっとあっちゃんの供養を…この世ですることになる。
申し訳ないけれど…
そんなに長く…違う世界で生きたいとは思わない。
適当な時に…あっちゃんのいるところへ逝きたい。
三回忌法要が終わった。
そして…
今日から…また独り…の生活が始まった。
昨日まで…娘が法事に合わせて、年末からずっと、長い里帰りをしていたので・・・
久しぶりに、目が覚めたら、人がいる生活を送って来た。
だけど…、
出窓に所狭しと並んでいたなっちゃんのオムツ、オモチャ、湯上がりセットにマグカップなどなど…全部…全部なくなってしまった。
がらーんとした部屋は、いつもより随分寒く感じる。
誰の声もしなくなった…
笑い声も…
泣き声も…
何の音も…
今日からまた…独り暮らしの始まり…仕事にも行く気にならない。
去年よりも今年の方が…喪失感が強くなった様な気がする。
何もやる気になれない。力が出ない。家から出たくない。仕事もしたくない。人にも会いたくない。じっとしていたい。ただ・・・ボーっとしていたい。
誰もいない部屋で…
何の音も聞こえなくて… いいから
ただ・・・ボーっと、
あっちゃんのことだけ…
考えていたい。
