死の宣告・・・24時間
12月 30日
絶食開始。
血液検査。
今日から、24時間の点滴。
水さえ全く飲めない。
大切なのは、尿の量の管理。
この日は、まさか、死が近づいているなんて思いも寄らなくて、彼を病室に一人残して帰ってしまった。
12月31日
この日も、やっぱり水も飲めない。自分で尿を取るのが面倒くさいらしく、尿管に管を入れ、測量することになった。
この日から、自分のベットに結び付けているこの尿の袋のことを「友達一号」と呼び、ずっと死ぬまで身につけていた。
今考えれば、この袋こそが、あっちゃんの命のバロメーターだったんだね。
そして、午後2時
主治医に呼ばれた。
私だけ・・・・一人で・・・
パソコンに映し出される、何かの折れ線グラフ。そんな物見ても意味が分からない、
ただ、私の心の奥の奥の奥に、かすかに届いた言葉・・・・が、
「旦那さんは、24時間の命です。」
「えっ」
「24時間ってことは、今日死ぬっていうことですか?」
信じられますか。
こんな事が本当にあるなんて。
この先生、
何考えているんだろう。
「今日、死ぬんですか?」
主治医は、私の目をしっかり見てうなづいた。
涙も出ていなかったと思う。多分だけど・・・。
深々とお辞儀して、その場を去った。
あっちゃんに何て言おうなんて、考えなかった。
だって、もう・・・私自身が壊れてしまっていた。
病室を通り過ぎて、私が向かったのは、駐車場に止めてある車の中だった。
泣いた❗️ 泣けてきた❗️
信じられなかった。 信じたくもなかった。
だけど・・・だけど・・・・
納得している私がいたことを、この時はまだ、気づこうとはしなかった。
この時はまだ・・・
彼は、私をまた、裏切った。
私に、こんなにも早く、余命を知らせるなんて・・・・
しかも、24時間よ。24時間。
何にもできないじゃない‼️
そんなことしらなくていいよ。
だって、貴方は
まだ、54才よ‼︎
今、死の宣告⁇
聞きたくないし、そんなのありえない、❗️
この・・裏切り者‼️