延命処置はしません。
どのくらい時間が経ったのだろう。
まず、家族に知らせなくてはならない。義母に電話した。娘に電話した。それから、私の姉と妹に・・・電話した。
そして、また、声をあげて・・・・泣いた。
「あっちゃんが、死んでしまうよー‼️」
早く・・・早く・・・
あっちゃんの待つ病室に帰った。
白くて重い扉を開ける時、少しためらった。
もしかして、
あっちゃん・・・・・
もう・・・・・
少しずつ、少しずつ開けた。
ベットに座っているあっちゃんが見えた。
あっ!!
生きてる!!
「また、入院みたいよ。」
「肝臓の数値が悪くなっているみ たい 。一カ月ぐらいかな。」
「おぅ」
やっぱり、知っていたんだね。
でも・・・
「死ぬ」ほど悪いとは思ってないよね?!!あっちゃん⁉️
どうなの⁉️
義父母が、来た。
娘も帰って来た。
義父母と娘がそろったところで、また、主治医から話しがあると言われた。
さっき聞いた話と同じなんでしょ。
あれは間違いだったって、謝ってくれるんじゃなきゃー聞きたくない‼️
同じだった・・・
少し違うのは、「延命処置をするかしないか」という確認を取ることが付け加えられていた。
延命処置をしても、数日しか生きられないと言った。
延命処置は、患者自身もしんどいだろうとも言った。
「自然なかたちで、彼を送ります。」
決まった?!!
確実に彼は死ぬ・・・・。
彼は・・・死んでしまうんだ・・・
本当に・・・・
夜、姉と妹も新幹線で九州から来てくれた。
少し、 心が・・・和らいだ。
死を確信しながらも、
少し、嬉しい裏切りが・・・起こり始めようとしていた・・・・。