真っ白い四角い部屋
住めば都って…。
誰も待ってくれる人はいない。
狭くて…6歩で壁にぶつかってしまう。
大きな窓は解放的でいい。しかし、隣の建物の窓や前の駐輪場がすごく気になり、カーテンがなかなか開けられない。
しかし…、
この狭さと何もない四角い空間に慣れてしまうと…
いつも締め切った中で吸う空気に慣れてしまうと…
それはそれで居心地いい…。
一人で過ごす長い時間は…、以前は私の心のほとんどを「哀しみ」という感情が埋め尽くしていたように思う。でも今は、ほんの少し…同じ「一人」でいても、この狭苦しいこの場所から、人生を再生産できる力が生まれてくるのではないだろうかという期待感というか…。新しい何かが掴めそうな…そんな気がしないでもない。
しかし…その一方で、置いてきた物、捨ててきた物も沢山あるから、ここに…こうして一人座って、正方形の真っ白い天井を見ると…涙がこぼれてしまう…。
やっぱり
隣にあっちゃんがいないから…
