主人は亡くなったんです!が…言えない。
まさか…
「主人は亡くなったんです。」…って
そんな言葉が私の口から出てくるとは、全く思ってもいない皆んなは…そして主任は・・・ユニット会議の席で、私の車のナンバープレートが他県である理由を聞こうとした職員に、
「まあ、いろいろありまして…」と、私が言葉を濁した…その直後に、
何にも知らない主任は・・
「深いところまで聞こうとは思わないから…」と、軽く手を振り少し笑みを浮かべ、そう…言ってから、雑談を止め話の内容を本題に戻した。
私だって…この場で話す気なんてさらさらない。
きっと…
主任だけでなく皆んなは、私が離婚でもしたのだろうと考えていたに違いない。
とは…言え・・・
私も所詮…主任と変わらない!
離婚していようが・・・
死別していようが・・・
どうでもいいことだ。
ただ、ちょっと興味があって呟いただけなんだ。
私だって、主人が生きてさえいれば、そんな場面では、ありきたりの…可もなく不可もない言葉をその場だけの言葉を返すだろう。主人と死別する前はそうしていただろう。
だって…分からないのだから。
人の哀しみなんて…。
でも、
今は少し違うような気がする。
決して…優しくなったのではない。
哀しい思いをしたから「人に優しくできる…」と、いう事でも絶対にない。
ただ…分かるから…きっと…
死別…
だったら・・・
壊れた心が、必死で息をしようとしているしんどさが…分かるから…
優しくなれる…ような気がする。
誰にでも優しくなれるって訳じゃない!