太陽が消えた!
突然涙が止まらなくなった。
「あっちゃーん」って
呼びたくて・・・
「ゴーン」って
呼んで欲しくって・・・
ぎゅーって
抱きしめられたくって・・・
あっちゃんに
どうしても会いたくって・・
ベランダに出て空を見上げた。
「スーパームーン?」
空は、一面の雲だった。
もくもくした雲。
月はその中に姿を隠していた。
でも、姿は隠くしても放つ光は、隠すことが出来ずにいた。
暗い天上・・・
空の一角だけが異様に光って見える。
天に伸びる大きな穴のようにも見える。その穴を上へ上へとくぐり抜ければ、雲一つない光の世界に行くのだろうか。
その光の世界であっちゃんは、待ってくれているのだうか。
しかし、岩のようにも見える雲は、「会いたい」と願う私の行く手を阻むかのように歪に毒々しい影を映し出していた。
時折雲の隙間から月が顔を出す。
白く輝いている月に、願いを一つだけした。
「あっちゃんが幸せに暮らしていますように・・」
月は、 太陽の光を 反射 して
輝くことができる。
太陽がなければ月は輝けない。
だから私は、もう・・
輝くことができない。


