魂が見える儀式
お盆は、先祖や亡くなった人がお浄土(あの世)から戻ってくる期間と言われている。
たった四日間…
「それでは全く足りません。」…が。
それに…
家ではなく、私がいるこの小さなアパートに帰って来てくれるでしょうか。
お盆提灯もここにはありませんが…
帰ってきてくれますか?
今日は以前娘とやっていた「魂が見える儀式」をこっそり独りでやってみようと思いロウソクを用意しました。
ロウソクに火をつけ炎を見つめます。
心を無にします。
そして…目を閉じ…
主人の名前を数回呼びます。
締め切った部屋の中…
「あっちゃん!私の隣にいるのなら、炎を揺らしてみて下さい。」…って。
微かに揺れる炎…
これは…エヤコンの風?
「もっと強く揺らして下さい」って…
隣にいるのなら教えて…って…
すると、揺れる…
揺れるんです…。
「あっちゃんだ!お帰りなさい。」
見えないあっちゃんに手を差し伸べる。もちろん、握り返してなんかくれません。
姿も見えません。
だけど…ここにいてくれているようです。
お帰りなさい…。
ゆっくりしていって下さいね。

