ずっと…ずっと片想い・・・
今にも…泣き出しそうになって飛び起きた。
私の実家には、庭に面した長い縁側があった。塀沿いに車を停めると、高い塀ではない為家の中がよく見える。
母はその縁側を拭いていた。
そして、車から降りる私に向かって、笑いながら「おかえり」と言った。
夢って…声も聞こえたっけ!?
確かに…母の声だった。
その声に飛び起きた。
私には会いたい人がいる。
すごくすごく会いたい人がいる。
でも…
皆んなこっちの世界にはいない。
まさか…
私の人生で…
こんなにも早くお別れすることになるなんて思ってもみなかった人達だ。
人生の半分以上…を、淋しく悔しい思いをして過ごさなければならなくなった…原因を作った人達だ。
その人達に…
会いたくて…
会いたくて…
母の声を久しぶりに聞いた。
父は、その縁側で魚釣りの擬似餌の仕掛けを作っていた。
あっちゃんと言えば、縁側に座り、やっぱりお酒をよく飲んでいた。
その人達にすごく会いたい!
あの縁側にまた皆んなで集まりたいなぁ。
見てくれているのかなぁ。
3人で雲が作る縁側に座って…
私を…
見てくれているのかなぁ…
