絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

嫁 vs 姑 ①

よし!

あっちゃんの分まで…


あっちゃんが息をひきとった直後、私は姉妹とたっちゃん(何度かブログに登場するたった一人だけの親友。昨年4月父親を亡くし、今は一人で実家で生活している小学校教諭)と勤務先に電話をした。


姉と妹には側にいて欲しかった。

両親が亡くなっていた私にとって、その時…1番の心の支えだったのだろう。


たった一人の親友…たっちゃんにも…電話して泣いた。彼女は九州から闘病中のあっちゃんの病院へ2回も見舞いに来てくれた。私の話を…ただ聞いて欲しかった…から。


そして…職場に電話した。

その後…義父母と抱き合って泣いた。義母の背中を撫でながら、

「 私にこれから先のことは任せて下さい」言った・・・と思う。


その時は、本当にそう思っていた。


あっちゃん(長男)の家を守ろうと思った。あっちゃんの代わりに…。


その日から、その年の2月2日(配偶者の死の場合には10日間の忌引休暇があった)仕事復帰するまで、ほぼ…義父母の家で生活した。寝る時以外は義父母の家にいた。

結婚して初めてのことだった。

あっちゃんの・・悲しいかな「死」によって、互いに最愛の人を亡くした哀しみが…私達を結び付けたのだろう。

食事をし、話し、一つのコタツに入っておやつを食べては話し…共に行動し向かい合うことで。


義父母の家でずっと一緒に過ごしたことで。


恥ずかしいけれど…


結婚して初めて距離間が縮まったと感じた。

「私に…任せて!」嘘ではない!

あの時は本当に思った。


でも…今はどうだ!

現実はどうだ!


嫁でもなくなった今…


あの家を出て行ってから…


また距離間が広がった。

あの時の気持ちが薄れているのは事実…。


あっちゃんの代わりに…

私にできることなんて…あるのだろうか。

待ち合わせ!

駅前の駐車場は混んでいた。

赤く「満」と記された文字が時々「空」に変わりそれも一瞬で…無情にも「満」に変わる。

私の前に6台の車が待っていた時…

丁度駐車場の看板で日陰になっているところに母ぐらいの年配の女性が心配そうな顔で携帯を持ち、誰かと話をしていのに気づいた。


今の時代はいいなぁと…思った。

昔は待ち合わせをするのは大変だった。知らない場所なら尚更のこと…。

自分の場所さえ分からないし、今相手はどこにいるのか。もしかしたら何らかの理由で遅れているのか…確認の取りようがない。

約束した場所で、ここだと信じて…心細くともキョロキョロしながら待つしかないのだ。


待つ事が大嫌いな私でも…

腹を立てて帰ることもできない。


だって…もし帰ったら、

遅れてでもやって来た待ち人が、また私を探さなけれならない。


だから大概はその場で辛抱強く待つのだ。


その代わり…

待ち人を見つけた時には、それはそれは・・

顔面いっぱいの笑み!

喜びと安心感…!

そして愛おしさで胸がいっぱいになる。愛する人との待ち合わせなら…数倍だ!


どのくらい待たされただろうか。


その女性に目をやると、携帯を少し上に掲げ小刻みに振りながら、今度は嬉しそうに息子らしき人が運転をしている車の後部座席に乗っていった。


会えたんだ!


愛おしい人に!


羨ましいなぁ。

あ!


あっちゃんと待ち合わせ…

し忘れちゃってる!

オムライス…って!?

私がこの4月から勤務している学園は、大きく5つのユニットに分かれている。


私は学齢期(6歳〜18歳)の利用者さんが生活しているユニットに配属されている。ひまわり(男子)となでしこ(女子)ユニットに。

それぞれのユニットのご飯は、食事の度にアルバイト学生が電気ジャーで炊く。毎回ホカホカのご飯が食べられる。

今日はひまわりユニットの勤務だった。ひまわりユニットの主任は男性職員だ。

男性主任が、

「義香さん!オムライス作ってくれませんか?」


「はぁ?」

「卵を沢山もらったんですよ。」


「はぁ…」

「今日は、帰宅中の子がいるため6人分お願いします。」


「は…い」


鶏肉も玉ねぎもない。

それでも作ることにした。


具がないからふりかけを使ってケチャップご飯を作った。そして、1人に2個ずつ卵を割って上手に包んだ。

そして、一人ひとりの卵の上に動物をケチャップで描いてみた。


出来上がりぃ〜


食べ方のわからない中2の男の子がいた。

「うまい!」って…具のないただのケチャップご飯なのに…。口の周りケチャップだらけにして食べている子もいた。

おかわり…って!何度も言って泣いている子も…。

40分ぐらいかけて完食する子…


泣けてきた!


美味しそうに…皆んな!皆んな完食!


オムライスって言うんだよ!

オムライスってなんか幸せ感じるね!


しっかり…しっかり包まれていて!

あったかくて!

オムライスって…「 家族 」みたい!


また!作ってあげたい!


オムライス…。

今度は、具入りで!