死別と生きる⑪苦しめられる感情
夫を亡くして…
私を苦しめたのは、
容赦なく覆い被さってくる自責の念だった。
心が押し潰され、壊れるまで痛めつけられた。
それは、
時が過ぎようとも…
その力を緩めようとせず…
泣いても泣いても…
泣けば泣くほど・・
叩きのめされていった。
最愛の人の死は…
夫の死は…
私の人生にあってはならないものだったのだ。
まだまだ…その時(死ぬ)ではなかった訳だ。
しかし、
時として残酷な現実に突き当たるのが人生…。
それでも、
生きてゆかなければならなかった。
死ぬ勇気もなけりゃ、まだ守りたい人もいる。
そんなぐちゃぐちゃな精神で、何事もないかのように生きていると、徐々に嫉妬なるものが私の心を大きく支配する。
見るもの…
聞くもの…
考えること…全てに
嫉妬…してしまうのだ。
もちろん!顔にも口にも出さない!
見た後で、考えた後で、
「何くそー!」って…
諦めて…
心隠して…
「これでいいんだ…これで…」って…
何度も何度も自分に言い聞かせる。
そんなことを繰り返していた。
後悔する気持ちと嫉妬心。
これが同時に現れると相乗効果で困ったものになったもんだ。人間はやめたくないけれど生きていくのが辛くなった。
だけど…
そのうち諦めていくんだ!!…
もう…どうにもならないと、嫌になるほど気付かされる。
それは不幸な事ではない。
心が楽になりたがっているだけ…
私はまだ…
強情で貪欲な人間だから・・・
まだまだ苦しめられる時がある。
それでも…生きていくしかない。
