暗いトンネル
私は、自分の人生の扉を閉めていた。
自分で、過去へ過去へと誘い、彼の面影を愛おしみ、悔やんで泣いた。
その場に立ち尽くし、ただ「哀しみ」「後悔」の涙を流した。
そんな…一年だった。
人の笑顔に目を逸らし、笑い声には、耳を塞ぎ…理解出来るはずが無いこの「絶望的な哀しみ」を背負ってる私と世間との間に太い線を引いた。
そんな…一年だった。
そうして…なんとか一年過ごしてきた。独りでいる事は寂しかっだけれど、独りでいる時は、あっちゃんに近づけた。
「喜び」を感じたい。
「幸せ」は無理だから。
今の私は、何も感じないことが…
「幸せ」だから…
(21年前の今日午前5時46分、阪神・淡路大震災が起きた。一瞬にして、無念さを感じる間もなく、人生を奪われた人の「悲しみ」を…そして、その遺族の「哀しみ」を感じずにはいられない。)
