相続放棄事件解決
相続放棄事件が解決した。
約16ヶ月前・・
今でも受け入れることが出来ないあっちゃんの「死」に直面した。
その二週間後、借金問題発覚…。
あっちゃんの愛に…私の歩んできた道に…今まで信じてきたものに…「絶望」した。
そして生きることに…これからの人生に…全てに「絶望」した。
娘がいなかったら…死んでいたかもしれない。
昨日、相続放棄に関する全ての経過報告と弁護料の精算の為、久しぶりに事務所へ行き、担当弁護士と会った。
「お元気でしたか?どうされていましたか?」の言葉を聞いた後から…声にならず涙が溢れ出してきた。
弁護士の私の話を聞いてくれる時の眼差し…可能な限りの選択肢のあるアドバイス…嬉しかった。
「いつでも…寄って下さいね。」なんて…有り難かった。
こんなにも人の温かい言葉が嬉しくて…人の言葉に後から後から流れてくる涙があることに…少し驚いた。暫く…人と接してなかったから。私自身が避けていたのだけれど…
人の温かい言葉に…触れた。
私は、私のことを知る人がいない場所に行きたい…と思っていたはずなのに…。
事務所からの帰り、歯科医院によった。これも…随分久しぶりだった。 今頃は、何処も「予約制」だけど、日曜日の昼頃から、右側の上の奥歯が、ズキズキと痛んでいた。何とか、ナロンエースでその場を凌んではいたものの、ズキズキする鈍痛は、だんだん口全体へ頭へ…と広がってきた。
だから、事務所帰り、勇気を出してそのまま電話もせずに飛び込んだ。案の定…最後の最後、二時間半待たされることになった。
しかし、
そこの待合室で、
「お元気でしたか?」と、声を掛けられた。以前の職場の人だった。なんでも…夫と同級生だと話してくれた。職場では、プライベートな話は殆どしなかったので知らなかった。
帰り際…私の腕にそっと触れ、悲しそうな顔で、
「お元気で…また、お会いしましょう。」・・・と。
私の事を覚えていてくれた。
優しい手の温もりに…触れた。
痛い歯のことは、すっかり忘れていた。お辞儀をして悲しげに去ってゆく姿を見てると…また涙が出てしまった。
私があっちゃんと一緒に生活していた場所…
あっちゃんのこと・私のことを知っている人がいる場所…
知っているから・・・
話す言葉が…
そっと触れる手が…
温かいのだろう。
