絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

お盆の明暗

私が初めてお化粧をしたのは、小学校高学年のお盆だった。

私の田舎のお盆は、それはそれは賑やかだった。人口が少ないせいもあるのだろう。

1年に一度の大きな行事は、老若男女…こぞって櫓の周りに集まった。

帰省した人達も皆…集まった。

私も毎年、母に浴衣を着せてもらった。そして、その足で近所に住む叔母の家に行き、従姉妹の加代姉ちゃんにお化粧をしてもらった。


加代姉ちゃんは、地元の農協に勤める私より15歳年上の美人で自慢のお姉ちゃんだった。

加代姉ちゃんも歳の離れた私達三姉妹をとても可愛がってくれた。


田舎のお盆は、浴衣を着たり、化粧したり、夜遅くまで踊ったり…少し背伸びして、大人の世界を味わえる不思議で刺激的な一面を持っていた。

そんなお盆を…過ごしていた。


しかし

嫁いでから…浴衣なんて1度も着たことがなかった。

和ダンスの中には、母が嫁入り道具の一つとして持たせくれた、淡い水色の絞りの様な浴衣が、もう…30年近く眠っている。

コンビニを始めるまでは、お盆の時期は必ず、3人で「里帰り」をしていたからだ。だから、嫁ぎ先の地域の盆踊りには参加したことがなかった。

それが去年初めて盆踊り会場に行く事になったのだ。各自治会毎に2015年に亡くなった人たちの供養の式が行われるので・・・(あまり気は進まなかったが…)

「お盆」だし、

「供養」すべきだと思い、

義父母と娘と一緒に出向いた。


白木の板にあっちゃんの名前があった。

つい…名前が書かれてある人達の享年を見た。

およそ30名の名前があった。その中で、あっちゃんは、2番目に若かった。何故か…それが哀しかった。

今年のお盆も終わった…。

私は…多分…この地域の盆踊りに参加することは、もうないだろう。


去年が最初で最後…だった。

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