消えない罪悪感
誰もそうだろう。
愛する人のことなら・・・・
何でも分かっていると・・・
私だって、
いつからか、あっちゃんの全てを理解していると思うようになっていた。
夫であったが、一番仲良しの友達で、一番の話し相手だった。
実は、趣味が同じで週末には、どちらからともなく誘い遊んだ。
「あっちゃん、こんなに一緒に遊んでくれる友達はなかなかおらんやろぅ。私が死んだら寂しくなるねぇ。」・・って、話してた。
二人の間では、何故か私の方が先に死んでしまう事になっていた。(バセドウ病・コレステロール値・高血圧の薬を服用しているからかもしれない。)
佳人薄命・・・・?かな?
あっちゃんを掘り下げるといつもたどり着くところは同じだった。
優しくて、ひょうきん者で、明るくて、楽しい人。
人が大好きで、話好き・・・家に誰かが遊びに来ると、
「今日は、祭やぁ。」って喜んだ。
家族を大切にし、家族との時間に重きを置いた。
笑顔の素敵な穏やかな人・・・
それが、あっちゃんだった。
よく食べて、よく飲んで・・・・よく笑って・・・・まさか、病気なんかするとは思わないから。肝臓が酷いことになっているとは思わなかったから。
ICUの病室で息を引き取って、葬儀屋の車を病院の玄関で待っている時、主治医が私に優しく言った言葉が忘れられない。
「奥さんが少々旦那さんを甘やかし過ぎたんよね。」
・・・・・・って。
罪悪感・・・
一番の話し相手だったのに、体(病気)の話は全くしなかった。
一番の仲良しだったのに、お金のことやコンビニの悩みを一つも打ち明けてはくれなかった。
罪悪感・・・・
私のせいで「あっちゃんが死んだんだ」と、今でも思っている。
だから、いつも
私の心が呼んでる。
「あっちゃん・・・・」って・・。
7ヶ月が過ぎた。秋が来るよ。

