鬼嫁奮闘記③
「 なんで、死んだん!?」
遺影を見つめて問い詰める。
「去年の今頃は・・・・・」って考えてしまうと・・・・もう大変!
息ができないくらい苦しくなる。
でも・・・ついつい・・・
「去年の今頃は・・・」って。
するとその悲しさ、悔しさ、怒りの矛先が、 時に義父母へと向く。
そして・・・・
私(鬼嫁)の無言の抵抗が始まる。
今回は、今日で、9日目。
①失踪(行き先を告げず、車で出る)
②一歩も家から出ない。
③電話が鳴っても出ない。
④メールがきても返さない。
息を潜めて過ごす。
私の心の中のもやもやがどんどん膨らむ。
何故、健康で丈夫な肝臓を持ったあっちゃんを産んでくれなかったのか!
出会った時から、お酒をよく飲み長酒だった。何故、お酒を飲み始めた頃、きちんと躾をしてくれなかったのか!
本当に、彼の借金に気づいていなかったのか!早いうちに解決できていたら、お酒の量も増えなかったのではないか!
何故、引きずってでも大きな病院へ連れて行ってくれなかったのか!毎日のように朝に昼に会っていたにもかかわらず・・・・
何故、コンビニを始めるという話をした時、断固反対してくれなかったのか!諭すことはできなかったのか!
あっちゃんと毎日会っていたのだから、親として「死」を阻む何かができたのではないか。
親だからこそ出来ること、小さな力でもいいから貸してほしかった・・助けてほしかった・・・と、腹立たしく感じてしまう。
でも・・・分かっている。
怒りの矛先も・・・・本当は、
本当は、全部・・・・・
全部!!私・・・自分自身の後悔・・・だっていうこと。
怒りの矛先は、本当は、私自身に向いていることも・・・・。
夕暮れ時、一つ、二つと明かりが灯りだすと、家族の温かい団欒を思い出させる。
灯の下では、笑顔が似合うはずなのに・・・
ついつい・・・・
「去年の今頃は・・・ 」って。
生きていたから・・・
確かに、 去年の今頃は・・・
灯の下で、
怒りの矛先が拡散していく。
我が家には、二つ、三つと温かい明かりが灯ることは・・
・・・ ないのかなあー!

